ケアプランってどのようなものかご存じですか?
実際に介護保険を利用したことがない方は『言葉は聞いたことがあるけど、詳しい内容までは知らないな』という方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ケアプランの役割とその中身をご紹介します。
ケアプランってこんなもの
その名の通り、介護の計画書です。
- 要介護・要支援と認定された方が、介護保険サービスを利用するために必要になります。
- ご本人・家族の意向などを確認し、一般的にはケアマネジャーが作成します。
- この内容に基づき介護サービスが提供され、給付管理(発生する費用の計算など)が行われます。
- 今後の生活の目標や利用する介護サービスなどが記載されます。
- ご本人の状態に合わせて、随時内容が見直しされます。
- それぞれが力を合わせてケアを提供していくために、ご本人・家族、ケアマネジャー、サービス提供者で共有されます。
- 要介護と要支援では、ケアプランの書式は変わりますが、内容はおおむね共通しています。
こんなことが書かれています
今回は、自宅で生活している要介護者向けのケアプランの内容をご紹介します。
要介護者向けのケアプランは第1表〜第7表までありますが、介護保険利用者やその家族がよく目にする第1表〜第3表までをご紹介します。
第1表 居宅サービス計画書(1)
基本情報と意向を踏まえた援助の方針
氏名・生年月日や、要介護度など基本的な情報がまず記載されます。そしてご本人・家族の希望やそれをかなえるための課題、それらを踏まえた上での総合的な援助の方針などが記載されます。
第2表 居宅サービス計画書(2)
具体的なサービス内容
ケアプランの肝となる部分です。『生活全般の解決すべき課題』という項目には、ご本人がどのようなことに困っているかなどが、『目標』という項目には、ご本人が望む姿や目指す状態が、『援助内容』という項目には、それをかなえるための具体的なサービス内容やサービス提供者がそれぞれ記載されます。
第3表 週間サービス計画表
タイムスケジュール
1日単位と1週間単位のタイムスケジュールが記載されます。1日単位では、起床・就寝、食事などの平均的な過ごし方が記載されます。1週間単位では『何曜日の何時にどういったサービスを利用するか』ということが記載されます。
介護保険の基本理念は『ご本人が望む生活を、自身が持つ能力を発揮しながら生活できるよう支援する』ということにあります。
『そのためにどうするか』ということをまとめたものがケアプランなんですよ。
介護老人保健施設で介護福祉士として長く働き、ケアマネジャーを経て、地域密着型通所介護の所長を務めていました。
高齢者やそのご家族が、いきいきと健康的に過ごせるような生活情報をお伝えしてまいります。