温かくなってきて『運動を始めようかな』という方も多いのではないでしょうか。
春は何かを始めるのにちょうどいい季節ですよね。
ですが「はりきって運動を始めたけど、逆に体を悪くしちゃった」なんてことにならないように、運動前に行ってほしい3つのことをご紹介します。
その1 体調確認を確認しよう
- 血圧や体温に異常がないか
- 体に痛みはないか
- 睡眠不足ではないか
- 動悸や息切れがないか
- 下痢などの不調がないか など
特に、高血圧や生活習慣病などの持病がある方は運動前に血圧・脈拍を図ることをおすすめします。体を動かすと一時的に血圧は上がります。心臓や血管に負担をかけないためにも、かかりつけ医に運動が可能な血圧・脈拍の数値を確認してから始めるとよいでしょう。
その2 水を飲もう
「そんなに汗をかかないから大丈夫」と思わないでくださいね。体の中の水分は、汗や尿として目に見えるかたちだけでなく、皮膚や呼吸からも絶えず蒸発しています。これは運動中にも同じことが言えます。水分補給をしないまま運動をすると、脱水状態になったり、血液の粘度が上がり血栓が詰まる原因になったりすることがあります。
運動を始める30分前に、コップ1杯の水をがぶ飲みせずにゆっくり体に染み渡るように飲むのがおすすめです。
その3 ストレッチや準備運動をしよう
年齢を重ねてくると、身体機能はどうしても低下してしまいます。関節や筋肉の柔軟性が低下し、骨ももろくなります。視野が狭くなったり、バランス感覚が鈍ったりもします。ストレッチや準備運動で体をほぐすと、血流が良くなり、関節の可動域が広がるのでけがを予防することができます。
ウォーキングなどの負荷の大きくない運動を始める前でも、大きく伸びをしてから体を前後左右に倒す・足を前後に開いてアキレス腱を伸ばす・足首を回すなどのストレッチを行うことをおすすめします。
厚生労働省が発表する『健康日本21』の中では、高齢者が健康を維持するための目標として以下の内容が挙げられています。
- ストレッチングや体操を1日10分程度行う
- 散歩やウォーキングを1日20分程度行う
- 下肢および体幹部の筋力トレーニングを1週間に2回程度行う
- レクレーション活動や軽スポーツを1週間に3回程度行う
のいずれかの運動を年齢や能力に応じて一つ以上行う(※1)
しっかり準備ができたら、はりきって運動を始めましょう!
翌日に疲れが残ったり、体に痛みが出たりするような運動内容は見直す必要があります。
大切なのは『無理をしないこと』そして『楽しく・長く続けられること』ですよ。
※1 厚生労働省 健康日本21(身体活動・運動)
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b2.html#A23
介護老人保健施設で介護福祉士として長く働き、ケアマネジャーを経て、地域密着型通所介護の所長を務めていました。
高齢者やそのご家族が、いきいきと健康的に過ごせるような生活情報をお伝えしてまいります。