古人の知恵ってすごい!裏付けされている健康ことわざ

古人の知恵

古くから伝わることわざには、当時からの知恵が活かされています。

健康に関することわざには、科学的な裏付けがあるものもです。

笑いは人の薬

意味:笑ことは心や身体に良いということ

『笑う』ことには、血行促進・免疫力強化・脳の働きの活性化などの効果があるといわれています。一般的に高齢者は血管が硬くなり、血圧がしやすい傾向があります。しかし、笑うことによって、血管が拡張され血圧が下がる効果があるそうです。

また、人は笑うと自然と腹式呼吸になり、多くの酸素を体の中に取り入れることができます。そうすると体全体だけでなく脳の血流も良くなり、脳の働きが活性化し認知症予防にも効果があるといわれています。

実際「ほぼ毎日笑う人」と「ほとんど笑わない人」では、後者の方が1年後の認知機能の低下が大きいという調査結果もあるそうです。

そして、笑うとNK細胞という免疫細胞が活発になり感染症やがんになりにくいといわれています。

笑うことは、体にとって良いことばかりなんですね!

腹八分目に医者いらず

意味:食事をする時は、常に満腹の八割ほどに抑えておく方が健康でいられるということ

食事を『腹八分目』にすると血糖値やコレステロール値などの上昇を防げることが分かっているそうです。その結果、高血圧や心筋梗塞などの血管障害や糖尿病などの生活習慣病、さらにはがんなどの予防に効果があるということです。

日本人が多く抱えている病気として1位が高血圧性疾患、3位に糖尿病があげられます(※1)ので、これらを防ぐことは健康を維持するためにとても意義があります。また、私たちの体の中には『サーチュイン遺伝子』というものがあり(別名『長寿遺伝子』)、腹八分目で過ごすことによりこの遺伝子を活性化させ、細胞の老化を遅らせることができるそうです。若さを保つためにも『腹八分目』は大切なんですね。

酒は百薬の長

意味:酒はほどよく飲めばどんな薬より効果があるということ

お酒(アルコール)には、食欲増進効果や血管を拡張させて血行を良くする効果があります。適量のお酒を飲むと、悪玉コレステロールの増加が抑えられ、善玉コレステロールが増加し、血液が血管の中でつまりにくくなる効果があるそうです。その結果、心筋梗塞や狭心症などの病気を予防することができるのです。

しかし、このことわざには『されど万病の元』という続きがあるのをご存じでしたか。長期にわたる大量の飲酒は、肝臓障害や糖尿病、高血圧などの生活習慣病などさまざまな病気の原因となります。お酒は1日の適量がビールなら中ビン1本、日本酒なら1合が適切な量とされています。特に高齢者はアルコールの代謝能力が低下しているので、これよりもさらに少ない量に抑えることが大切です。

遺伝子や細胞の研究なんてなされていなかった、はるか昔から実体験として健康に良いことを分かっていた昔の人たちの知恵はすごいですよね。

それらの知恵を私たちも受け継いで、いつまでも健康でいたいですね。

※1 平成29年患者調査:厚生労働省

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