高齢者にも多い『正常性バイアス』という心の動き

正常性バイアス

「あれっ、もしかしてちょっとまずいかも」という状況になっても「そんなはずはない、まぁ大丈夫」と自分を納得させてしまうことってありますよね。

でも、その『大丈夫』は本当に大丈夫なのでしょうか。

『正常性バイアス』という心の動きをご存じですか?

 

『正常性バイアス』とは

予期せぬ事態や、自分にとって都合の悪い情報と接した時に、その状況を無視したり過小評価したりして『このくらいはまだ正常』と思う心の働きのことをいいます。

「自分だけは大丈夫」「まだ大丈夫」「前例がないから大丈夫」などと思い、その気持ちに従った行動をしてしまいます。

 

高齢者が生活する場面のバイアス…

このようなことが例として挙げられます

「気温が高く、熱中症注意情報をニュースでやっていた。まあでも大丈夫。体力に自信のある自分が熱中症になるわけがない」

「医者に(酒・甘いもの・塩辛いもの)を控えるように言われた。でも少しくらい検査の結果が悪くたって、今は特に症状もないし、まだ大丈夫」

「いつもとはちょっと違う頭痛だけど、頭痛なんて寝れば治るから今回も大丈夫」

「大雨は何度も経験してきた。避難指示が出ているけど、今まで洪水になんてなったことないし、大丈夫」

高齢者だけでなく、皆さんも多少なりとも思い当たる節があるのではないでしょうか。

ですがこのような結果、病気が重症化してしまったり、災害時に避難が遅くなってしまったりすることが多くあるのも事実です。

 

どうしてそう思ってしまうのか

生きているといろいろな出来事が起こります。これらのすべてに反応していると、不安や恐怖を感じすぎてしまい、心がもたなくなってしまいます。正常性バイアスは、誰にでも起こる心の平静を保とうとする防御反応なのです。

 

取り返しのつかない事態になる前に

反対側の視点から考えてみる、これから起こりうる状況をさまざまなパターンで想像してみるなど、どれだけ客観的に物事を捉えられるかが大切になってきます。

『正常性バイアスという心の動きがある』ということを知っていることも、冷静に判断するための一助となるでしょう。

特に、健康や生命に関わるような場面では「本当に大丈夫かな」と一度立ち止まって考えてみてくださいね。

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