失禁の種類はいろいろありますが、その対策として思い浮かぶのが尿漏れパッドや紙パンツなどではないでしょうか。
今回は、比較的軽度の尿漏れの方向けのものを選ぶときのポイントをご紹介いたします。
失禁パンツ
布製のパンツで、股部分に吸収素材が使用されています。吸収量は10~150㏄と多様にあります。多くの尿を吸収するタイプのものもありますが、1回の量ではなく累計の量であることが多いです。なので「1回に出ちゃう量が多い」というよりも、「時々漏れちゃう」という方や、「ちょっとだけ漏れちゃう」という方に向いています。
布製なので尿漏れパッドの肌触りや使用感が苦手な方にもおすすめです。男性用・女性用があり、見た目は普通のパンツと変わらないので、尿漏れパッドなどの使用に抵抗感がある方も使いやすい商品です。
尿漏れパッド
吸収素材でできていて、パンツに貼り付けて使用するタイプのものです。こちらも吸収量はさまざまで3㏄という少量のものから、270㏄と多くの尿を吸収するものまであります。多くの商品は吸収量が『○○㏄』と表示されています。目安としてはペットボトルのキャップは約7.5㏄、コップ1杯は約200㏄です。
高齢者の1回の排尿量は100~150㏄程度と言われているので、失禁量に合ったものを選ぶとよいでしょう。気になるにおいを吸収してくれるものや、男性用には前側が広くなった三角形のものなど多様な種類が販売されています。
紙パンツ
パンツの機能と尿漏れパッドの機能が一体になったものです。紙でできている使い捨てタイプです。吸収量もさまざまで、薄型で目立ちにくいものや、ウエストのゴムがよく伸びて上げ下げしやすいもの、骨盤をサポートし歩行をアシストするものなどいろいろな種類が売られています。
ドラッグストアや量販店で売られているのは主にM・Lサイズですが、メーカーによってはS・LL・3Lもあります。これは、サイズが小さいと上げ下げがしづらかったり、サイズが大きいと横漏れしまったりするからです。サイズを選ぶときはウエストのサイズや脚回りギャザーのフィット感で選ぶとよいでしょう。
尿漏れを気にして水分摂取を控えたり、外出をためらったりする方は多くいらっしゃいます。
これらの商品は一昔前に比べると、使用感が断然アップしています。パッケージや陳列方法も手に取りやすいように工夫されています。尿漏れに悩んでいる方、まずは試しに使ってみるのはいかがでしょうか。
介護老人保健施設で介護福祉士として長く働き、ケアマネジャーを経て、地域密着型通所介護の所長を務めていました。
高齢者やそのご家族が、いきいきと健康的に過ごせるような生活情報をお伝えしてまいります。