バンコンの内装・装備

バンコンの電装設備

キャンピングカーといっても外装は普通のハイエース(ワゴンGL)です。大人2人・小さな子ども2人程度の車中泊であれば就寝も可能。

ファミモは背もたれマットを通路にセットするだけで展開できるダイネットベッド仕様。ベット展開するとサイズは長さ1800×幅1700㎜あります。ワイドクイーンサイズ相当ですので大人2人でゆったり眠っていただくには、十分な幅が確保されています。

前回のコラムに続いて内部の装備についてお伝えいたします。

電装①サブバッテリー(ディープサイクルバッテリー)

バンコンの電装設備

バンコンには色々な家電が搭載することができますが、標準装備のままですとサブバッテリーの容量が足りず途中で使えなくなることもあります。

サブバッテリーとは、車内にある電化製品を使うためのバッテリーのことてす。
自動車には、バッテリーが付いていますが、エンジン始動やライト点灯などに使うメインバッテリーとして搭載しているもので、家電に使用してしまうとバッテリー切りを起こして大変なことになります。家電を動かすためバッテリーをサブバッテリーと呼びます。

サブバッテリーがあると、車のエンジンを止めても電化製品を使うことができるので、車中泊するキャンピングカーでは標準設備ともいえるでしょう。

どこまでサブバッテリーが必要か

キャンピングカーを使用していた気にしてほしいのが電力の残量です。車内で使える電力容量には限りがあります。標準装備ではサブバッテリーが1個、オープションでもう1個つけられます。

基本的にはビルダーが推奨する容量となりますが、夕方から朝までFFヒーターと冷蔵庫の仕様程度であれば1個、電子レンジやテレビ、ドライヤーなどの電気消費量の高い家電を使われるご家庭はサブバッテリーを2個搭載することをおすすめします。

普通の暮らしでは電気の消費量をあまり気にしないでも大丈夫ですが、キャンピングカーは外部電源に接続できない状態では節電を意識することが大切です。バンコンで使う家電でよく見る家電としてはテレビですが、1時間あたりの消費電力は5Aと比較的高く、エンジンを停止しての車中泊では長時間の視聴はあまりしないほうがいいでしょう。

1日の車中泊する消費電力は一般的に70A程度。バッテリー1台は105Aの電気が貯められますが、取り出せる容量は7~8割なので1泊が限界となります。2個搭載すれば2泊までは可能になる計算です。

我が家の一晩の電気消費を試算すると、 LED照明4個で12A(5時間稼働)、冷蔵庫15A(10時間稼働)、FFヒーター22A(14時間稼働)、テレビ+地デジチューナー25A(5時間稼働)= 合計74Aを消費しているので、サブバッテリ1個(105A)ではギリギリな感じです。

電装② 昇降圧走行充電器 

普通のキャンピングカーには標準装備となっている走行充電システム。昇圧型走行充電器をつけることで、 オルタネーター(発電機)→メインバッテリー→サブバッテリーに充電を行います。 車両のエンジンキーと連動してメインバッテリーより充電できるのも特徴です。

電装③デジタルサブバッテリー残量計

「バッテリー残量計」は、車中泊するキャンピングカーにとって大切な装備といっても過言ではありません。ボトロニック社製の バッテリー残量計は、サブバッテリーの電圧(V)・現在の使用量使用可能な容量(A)・残り時間(Ah)・残量(%)が上下のスイッチでリアルタイムに表示することができます。

4つのデジタル表示を見ることで、急に電力不足の不安を解消することができます。消費電力の多いエアコンや電子レンジは電気をたくさん使うので、安心して電気を使用するためにも「バッテリー残量計」はキャンピングカーの車中泊においては必要不可欠な装備といえます。

電装④インバーター

オープション装備 インバーター1500W(正弦波、専用コンセント1か所)

インバーターとはサブバッテリーの電気(DC12V)を一般の家電が使える電気(AC100V)に変換してくれる機器です。インバーターが作り出す電気の波形というものがあり、【正弦波】【擬似正弦波】【矩形波】の3タイプに分かれています。パソコンゃテレビなどの精密機器には【正弦波】でないと故障の原因となるので注意が必要です。

インバーターには400W、800W、1500W、2000W、3000wなどと、出力できる大きさによって様々な種類があります。 搭載するバッテリーの容量や種類によって選び方は違いますが、単純に数字が大きければ、高い消費電力の電気製品が使えたり、電気製品が同時に使うことが可能となります。一般的に多くの電気消費を必要とする電気製品(電気ポットや電子レンジ、ヘアドライヤーなど)を使う場合には1500Wタイプが必要となります。

標準装備として400Wのインバータはついています。

外部電源が使える場合には、外部電源コンセントを使いますが電源確保ができない場合は、インバーターコンセントから電気を引っ張っています。400Wインバーターはテレビ、DVD、地デジチューナーに使用。ファミモでは最大1900W(容量)が使える計算です。

サブバッテリーとインバーターの増設まではという方は、↓↓↓

Jackeryの大容量のポータブル電源もおすすめです。

電装⑤ 簡易シャワー付きシンク

簡易シャワー
後ろシート下(座席)に収納されている簡易流しとシャワー

この設備はキャンピングカーとして登録条件を満たすために装備された簡易シャワー付きシンクです。

シンクはついていますが、手のひらサイズとあまりにも小さく、手を洗うのも大変です。普段は座席シートに隠れておりシンクを使うことはありません。

タンクが2個収納ですます。

普段は車のハッチを空けて、車外でペットの足を洗うシャワーとして使っています。ハンドルを回すと電動ポンプが作動しますので便利です。

電装⑥暖房用 FFヒーター

FFヒーター
FFヒーター(べバスト社制のヒーター)

春先、秋の車中泊では装備しておくと便利な設備です。通常は架装オープションで付けると21万円と高額な設備になるので迷う方も少なくないようです。

我が家のバンコンには天井・サイドなどは断熱材を使って加工されていますが、家のように分厚い断熱材は入っていないので、底冷えはします。海や山での車中泊は特に朝晩は冷えるので装備しておきたい装置といえるでしょう。

上部が車のエアコンの送風口、下の送風口がFFヒーター専用

FFヒーターとは、車の燃料タンク(ガソリン等)を燃料にする熱交換機です。吸気とは排気は車外で行われるので酸欠や一酸化炭素中毒の心配が少なく安全です。
車内の空気も取り込みますが、車内の空気を温め、温度を感知するためのものなので車内の空気は汚れません。
欠点といえば、微妙な温度調整を難しいこと。温度センサーがFFヒーター本体に組み込まれている車内の温度(床下の吸い込み口)ですから温度には若干のズレが生じます。対策としては、別売りの外付け温度センサーを後付けすると適度な温度でON-OFFを繰り返すようになります。

電装⑦外部充電システム・外部電源

バンコンの外部電源

サブバッテリーの負担を下げる方法として外部電源をつける方法もあります。バッテリーの充電には走行充電がありますが、使う頻度が少ないと過放電になっている場合があり、バッテリーの寿命を早めてしまう恐れがあります。

年に数回しか動かさない場合は外部電源で適度に充電しておくのもよいと思います。

軽キャンやバンコンの場合は外部電源は架装オープションとなりますが、電気消費の多いエアコンやテレビ、電気調理器具を使う際はバッテリーの負担が大きいので、なるべく外部電源を使うようにするといいでしょう。

我が家では、照明、テレビを長時間つけているので、RVパークの有料で電源コンセントはよく利用します。サブバッテリーは2個搭載しているので問題はないのですが、バッテリーの負担をなるべくかけず、電気残量を気にせず使える安心感は旅を楽しくしてくれます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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