家族の介護は、お金をもらえるわけでもないし、自分自身の時間も削られます。
介護がいつまで続くのかわからないため、「先が見えない」という不安にかられます。
昔は、出産・育児が一段落してから家族の介護を担う流れが一般的でしたが、最近、
晩婚化・晩産化等を背景に、育児期にある世帯が親の介護も同時に担う「ダブルケア」も
増えています。
その結果、あちらこちらで嘆く声が聞こえてくることも…
嘆く前に、介護への気持ちの向け方を、ちょっと変革してみませんか!
介護と育児の違い
育児と介護の大きな違いは時間の見通しです。
育児は子供が成長するにつれて、どんどん手が離れていきます。
子どもの成長はうれしいですが、寂しさを伴うものです。
一方、高齢者の介護は逆にどんどん手が必要になっていきます。
介護は育児以上の寂しさを伴います
介護生活が十年も続けば、前まで出来ていたことが出来なくなってしまったり、
前まで覚えていたことを思い出してもらえなくなったりすることも徐々に増えてきます。
大好きな家族への介護は、家族同士にしか共有できない特別な想いに包まれているからこそ、
介護は育児以上の寂しさを伴います。
家族だからできるコミュニケーション
介護を介護という行為ではなく、家族としてのコミュニケーションの一つと思ってもらえたら、「介護」というしがらみはなくなるのではないでしょうか。
お互いにモヤモヤしていたものが少しだけ減るかもしれません。
何気なく話しかけながら、突然家族にしか知り得なかった思い出話が溢れ出たり、家族ゆえのつながりを再認識することができたり。
大事な家族としてお互いに必要とされているという思い。
家族だからこそできる介護があります。
あのこと話そう、このこと話そうと、古い写真を引っ張り出して、介護の枠を越えて介護していくことができるのは、家族だけです。