札幌が1年で1番寒い1月。
温かい飲み物でほっとしたいですよね。
そんな時におすすめなのが甘酒です。
体が温まるだけでなく、栄養価が高いので食が細くなってしまった高齢者にぴったりなんですよ。
甘酒は2つのタイプに分かれます。米麹(こうじ)で作られたものと、酒粕で作られたものです。今回は、特におすすめしたい米麹甘酒についてご紹介いたします。
「飲む点滴」栄養豊富な米麹甘酒
必須アミノ酸
人の身体を構成する筋肉や臓器は主にたんぱく質でできています。そして、そのたんぱく質は20種類のアミノ酸からできています。このうち、食事で摂取する必要がある9種類のアミノ酸のことを必須アミノ酸といいます。米麹甘酒にはこの必須アミノ酸がすべて含まれています。必須アミノ酸が不足すると低栄養の状態になり、さまざまな体の機能が正常に行われなくなります。
ブドウ糖
ブドウ糖は脳のエネルギーとなる唯一の栄養素です。そして、私たちが生きてく上で重要なエネルギー源でもあります。米麹甘酒の甘味のもとがこのブドウ糖です。ブドウ糖が不足すると、体が疲れやすくなったり、やる気が出なくなったりします。疲れた時に甘いものが食べたくなることはありませんか?それは脳がブドウ糖を欲している証拠なんですよ。
ビタミンB群
生命活動に重要なブドウ糖ですが、このブドウ糖を効率よくエネルギーに変換するために必要なのがビタミンB群です。ビタミンB群が不足すると、疲れやだるさを感じやすくなったり、皮膚が荒れやすくなったりします。ビタミンB群は水溶性で体にとどめておくことができないので、使われなかった分は尿になって排出されてしまいます。なので、毎日コツコツと摂取する必要があります。
他にも、オリゴ糖や食物繊維も含まれており、腸内環境を整えてくれる効果もあります。
飲み過ぎには注意
米麹甘酒の甘味のもとであるブドウ糖は体に吸収されやすい性質があります。1日1杯程度を毎日続けて飲むのがよいでしょう。糖尿病などの持病がある方は、かかりつけ医に相談してください。
高齢者の栄養補給に
冬のイメージが強い甘酒ですが、実は夏の季語なんです。江戸時代には夏バテ予防の栄養ドリンクとして、頻繁に飲まれていたそうです。
このように、米麹甘酒には健康維持に重要な栄養素が豊富に含まれています。
病中病後で食欲がない高齢者や食が細くなった高齢者の栄養補給として試してみてはいかがでしょうか。
介護老人保健施設で介護福祉士として長く働き、ケアマネジャーを経て、地域密着型通所介護の所長を務めていました。
高齢者やそのご家族が、いきいきと健康的に過ごせるような生活情報をお伝えしてまいります。