脱水って汗をかきやすい夏のものと思っていませんか?
実は、冬も脱水に注意が必要なんですよ。
隠れ脱水ってなに?
体の水分が減少し、脱水症状を起こす一歩手前の状態です。本人も気付いていないことが多く、効果的な対応が取れていない場合が多くあります。高齢者は脱水症状が続くと血液がドロドロになり、血栓ができやすくなるため、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす危険性があります。
隠れ脱水の症状
・唇や皮膚が乾燥している
・便秘気味
・体がだるい
・立ちくらみ
・足がつりやすい
・手足のしびれ
他にも、手の甲の皮膚を軽くつまみ、離した後につまんだ痕が3秒以上残る場合も、脱水症状の目安になります。
冬に脱水?どうして?
それは、空気の乾燥が原因です。気温が低くなるほど空気中に含まれる水蒸気の量は少なくなります。また、室内では暖房をつけるため、さらに乾燥が進みます。
そして、空気が乾燥していると「不感蒸泄」と呼ばれる、呼気や皮膚から自然に蒸発する水分の量が増加します。成人で1日に600~900mlの水分を不感蒸泄で失うといわれています。
さらに、夏と違い汗をあまりかかないので、喉の渇きを感じづらく、意識して水分摂取する機会が減ってしまうことも隠れ脱水を進行させてしまう原因になります。
高齢者は特に注意!
・筋肉量が少ないので、体内に保持できる水分量がもともと少ない。
・感覚機能が低下しているので、喉の渇きを感じづらい。
・トイレを気にして、水分摂取を控えがち。
このような理由から、高齢者は特に注意が必要です。
隠れ脱水を予防するためには
こまめな水分補給
起床時・朝食時・10時・昼食時・おやつ時・夕食時・入浴前・就寝前などこまめに水分補給をしましょう。「冬に冷たい飲み物はちょっと…」という方は、白湯やホット麦茶がおすすめです。
水分の多い食品を食べる
鍋料理やうどん、カレー・シチューなどは、食べやすく自然に水分補給ができます。
また、大根やミカンなど旬の野菜や果物にも水分を多く含むものがあるので、日々の食事に取り入れてみるのはいかがでしょうか。
部屋の湿度を上げる
加湿器などを利用して、部屋の湿度を40~60%に保ちましょう。
気にしていますか?お部屋の湿度 | 札幌おうちサポート (ouchi-sprt.com)
「ちょこちょこ飲み」で脱水予防!
水分摂取のポイントは少量ずつ複数回に分けて飲むことです。
適切な湿度管理と水分摂取で隠れ脱水を予防してくださいね。
介護老人保健施設で介護福祉士として長く働き、ケアマネジャーを経て、地域密着型通所介護の所長を務めていました。
高齢者やそのご家族が、いきいきと健康的に過ごせるような生活情報をお伝えしてまいります。