尿失禁の悩みあれこれ ~排尿記録編~

記録

何とかしたい尿失禁。まずは現状を把握することから始めてみませんか。

解決への近道はそこに隠れているかもしれませんよ。

排尿記録をつけてみよう

排尿記録とは

排尿記録とは朝から翌朝までの排尿に関する記録です。排尿や尿失禁に関するパターンを把握するための記録ですので、短くても3日間(できれば1週間)ほど書くことをおすすめします。

・起床直後の排尿の時間から記録し、翌朝までで1日とします。

・時間ごとに、水分摂取量・排尿量・失禁量・その時の感じなどを記録します。

・水分は何をどのくらい飲んだかを記録します。

・排尿量は、専用の計量カップを用意するか、紙コップに予めメモリを記入し使用するとよいでしょう。

・尿取りパッドなどを使用されている場合は、失禁量を記録します。失禁後のパッドの重さから、未使用のパッドの重さを引いた数値が失禁量になります。

・尿意の有無や強弱、排尿の勢い、残尿感・切迫感の有無なども記録します。

ご家族が記録する場合は分かる範囲で大丈夫です。排尿(失禁)時の様子(「とにかく何度もトイレに通っている」「そわそわしていた」「トイレに行った直後にもかかわらず漏れていたようだ」など)に気になることがあれば併せて記録しておくとよいでしょう。

排尿記録はこんなことに役立ちます

・尿失禁には病気が隠れている場合があります。治療可能な尿失禁であれば、受診しその可能性を探りたいもの。排尿記録は受診時に医師に状況を知ってもらうための助けとなります。

・失禁のパターンを探ることができれば(「〇時ごろに失禁することが多い」など)その前にトイレへの声掛けを行うことで、尿失禁を防ぐことができます。

・最近の尿取りパッドは失禁後も肌触りがいいように作られていますが、装着感はやはり小さいものの方が気になりづらいのもまた事実です。また、せっかく尿取りパットを使っているのに吸収量が足りずにズボンなどに染み出てしまっては元も子もありません。失禁量が分かれば、それに合わせた尿取りパッドを選ぶことができ、より快適に過ごすことができます。

尿失禁に関する悩みは、自信をなくしたり、家に閉じこもりがちになったりと、生活の質に直結してきます。ちょっと面倒かもしれませんが、尿失禁解決の第一歩として排尿記録をつけてみるのはいかがでしょうか。

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